以前、他社に名刺を依頼した時に、断裁面がボロボロになっていたり、曲がっていたりと散々な目にあいました。
御社にお願いした時、その点には気を付けていただけるのでしょうか？　クライアント様に渡す名刺なのできれいにしてほしいのですが。　名刺に関して素人なので教えてください。

お問い合わせいただきまして誠にありがとうございます。

　ご質問の件ですが、他社様でどういうデザインのものがどのような用紙で、どういう状況でどのようになったのか、詳細が分かりかねますので一般論としてお答えをさせていただきます。

　まず、「断裁面がボロボロ」とのことですが、デザインと使用される用紙によっては、同様？のことが起こりえます。
　弊社で使用しているケント系用紙（クラークケント及びクラーク７０）は、紙の目が深く、その風合いが良いのですが、反面、弊社のようなトナー式オンデマンド印刷の場合、インクによる印刷とは違い、色材が用紙に染みこむのではなく、用紙表面に溶着する方式であるため、紙目部分の断裁部分の色材がはがれやすくなります。
　特に濃い色の場合は目立ちやすくなります。
（用紙の白色とのコントラスト差が大きいほど目立ちやすくなります。）

　但し、上記も用紙の断裁面まで前面にべた塗りをした場合に顕著な傾向を示すのみですので、デザインによって影響を小さくさせることは可能です。

　また、上記用紙以外でも、濃度が濃い（色覚的濃度ではなく、CMYK値の合計濃度に依存します）場合には、目立ちやすくなる可能性はございますので、デザインによっては注意が要るかもしれません。

　「曲がっていたり」の件につきましては、度合いにもよりますが、シビアに考えた場合には、用紙の湿度変化によってはソリが生じる可能性があることは否定はできませんが、これは弊社に限らず、自然素材である紙を使用する限り、度合いに差はあれど、条件が重なれば発生する可能性は０ではございません。

　ここまでは、否定的なお話をさせていただきましたが、印刷物が基本的にはオーダーメイドの商品であり、デザインや用紙、印刷方式など様々な要因によっては、条件として不具合が発生する可能性が多くなったり、気になる可能性が高くなったりといったことは発生することは可能性としては完全排除はできないことを前提としてお考え下さい。
　その上で、万が一お客様の基準に添えない商品であった場合には、弊社として、原因の追及と、改善策などを可能な限りご提案をし、ご納得をいただけるよう最善を尽くさせていただくよう努力をさせていただいております。

　無論、明らかに不具合のあるものを、そもそも出荷はいたしませんので、ほとんどの場合は上記のようなことは考える必要はないのですが（でないとこの時代商売としては成り立ちません。）
現状で、他社様で発生したことが、弊社で発生しないという保証が詳細がわからない現状ではできないことと、それを確認せずに「大丈夫です」と無責任に申し上げることがお客様の利益にはならないと思われますので、あえて不安要素を先に挙げさせていただきました。

　弊社のスタンスとしては、スピードとコストとお客様の満足度のバランスが大切であって、単に「できた」「できなかった」で終わらせず「できるようにどうするか」「どこまでできるのか」といったことをお客様と共に考え、良い物を作りあげたいと考えております。
　今回、ご質問をいただいたのも、前回の件がどういった原因に基づき、そうなったのかが明らかでない（対応がなかった？）ことが、不安や不信感の原因になっているのかと思われますので、そういった面では、弊社はご期待に添える対応はできるかと思います。

　そういったことも踏まえ、おつきあいをいただければ幸いでございます。

　なお、より具体的な検証を事前に行うことも可能ですので、その場合には、メールなどで該当のデータをお送りいただく等（その際には、「掲示板に記載の件」などご記載下さい。）、直接お問い合わせいただければ、より具体的なご返答などが可能かと思われますのでご検討下さい。
（掲示板ですと、どうしても個別ケースのお話より、一般的なお話となってしまいます。）

　

回答ありがとうございます。

条件はベタ塗りではなく、枠内にすべて文字もロゴも収まっている名刺です。
他社で作成した時は、揃えて立てると高さが違い、断裁面にゴミがついている状態でした。

お問い合わせ誠にありがとうございます。

「断裁面がボロボロ」＝「揃えて立てると高さが違い、断裁面にゴミがついている状態」

　ということですね。

　そういたしますと、前回お答えいたしました色材の問題ではなく、断裁精度や仕上げの問題のようです。

　「揃えて立てると高さが違い」なのですが、弊社でも完全に真っ平らには仕上がりません。これは、同じような名刺印刷業者でも程度の差こそあれ生じ得ます。
　これは、印刷自体が名刺サイズの用紙ではなく、大きめの用紙に複数を印刷し断裁していることと、その断裁が単位枚数（１００枚など）で一度に断裁しているのではなく、主に名刺専用のカッター機を使用しているために、０．数ミリ程度の誤差が生じる可能性があるためです。
　それが例えば１ｍｍにもなる誤差であれば論外ですが、きっちり揃えてみて０．１〜０．２ｍｍの誤差が生じてしまうことは現実的には不可避の問題となりますので、「高さの違い」をどの程度許容できるかが最終的な落としどころになろうかと思います。

　前回ご利用になられた他社様の物が、恐らくですが、許容しがたい極端な誤差があった上に「断裁面にゴミがついている」ような状態で有ったことが問題なのかと思いますが、実情は上記で申しあげました範囲での誤差は生じ得ます。

　お話しを聞いていて感じるのは、前回ご利用された他社様がすこし仕上がりが雑なような気もしますが、海外拠点のあるところでしょうか？だとすると、一般論ですが、精度や仕上がりに関する基準は緩い傾向がありますので、要求される基準や用途によっては（実際の使用に問題があるかどうかは別として）適さないこともあるかも知れません。

　少なくとも「断裁面にゴミがついている状態」の物を出荷することは弊社では通常では考えられないことです。

　また何かご不明の点がございましたらお気軽にお問い合わせ下さい。